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紀州犬のオスは世界一の犬だ(執筆 横田俊英)
武士道を精神世界にもっている犬を飼いたいと思ったら紀州犬のオス犬が一番です
(本文)
紀州犬のオスの素晴らしさを安岡章太郎さんは「愛犬コンタ」との思い出を文章にしております。安岡さんのコンタは安岡さんの生活のなかに完全に組み込まれて一生を過ごし、安岡さんはコンタを生活の供として小説を書き続けておりました。
紀州犬のオス犬のコンタはどんな場合でも安岡さんに寄り添っておりました。朝起きて安岡さんは文章を書いて、それが完成したか、途中であってもその区切りにとコンタを多摩川沿いの散歩道に連れ出して逍遙したのでした。
コンタが若いうちは安岡さんもコンタにあわせて元気に多摩川沿いを散歩しました。コンタが年老いてくると安岡さんはコンタを家の中に入れるようになり、文章執筆にコンタは寄り添っておりました。
安岡さんが書き終えたりあるいは途中までの原稿用紙を書斎に広げているとコンタはどんなことがあっても原稿を踏みつけることはありませんでした。
コンタが持っている生きるものの精神の奥深さに安岡さんは大いに驚かされました。紀州犬のオス犬のコンタは安岡さんの心の内底まで見透かしているようだったのです。そしてコンタの精神は武士道にも似て普通の人の精神世界を超越しているように研ぎ澄まされておりました。俗事にとらわれずに高潔を貫き通す武士の精神を紀州犬のオス犬のコンタは持ち合わせていたのです。
コンタの精神世界が出現を安岡さんは見事に文章にし、人が生きていくための規範のような形で提示しているのですが、それはある部分では安岡さんがつくり出したフィクションがあるかも知れません。しかし同じように紀州犬を飼い、紀州犬のオス犬と付き合っているとどのような犬でも安岡さんの愛犬「コンタ」と共通する様子に出会います。
安岡さんの『愛犬コンタ物語』を読むと大勢の人はきっと紀州犬のオス犬を飼いたいと思うようになることでしょう。
安岡さんはコンタ亡き後メス犬を何頭か飼うのですが、いずれもオス犬コンタとのような飼い主との心の結びつきを持つことができませんでした。
紀州犬のオス犬とは飼い主の心の世界に大きく食い込むことが多いものです。
私の書斎のドアの向こうには犬舎が設えてあって紀州犬のオス犬の「ムー」がおります。ムーもコンタと同じように紀州犬としては大きめの犬です。ムーも紀州犬の一般的な被毛色である白毛の犬であり、和歌山市で生まれて知人のつてで私のところにやってきました。京都への出張の後で和歌山市に出かけて新幹線で神奈川県相模原市の私の家に連れてきました。「ムー」に対面した私は、いい顔しているしいいムードも持っている、ずっと一緒に暮らそうなと声をかけたのです。
紀州犬オス犬のムーは何時しか5歳をこえました。あっという間の5年間ですが、さらにあっという間に月日が進みそうです。
そのようなとき私はムーを安岡章太郎さんの愛犬コンタに重ねてしまうのです。
紀州犬のオス犬の姿形(すがたかたち)はこれぞ日本犬というべく、どこにも無駄がありません。耳も尾もどこも飾ったところはありません。ごくごく自然にすっと立ったその姿は美以外のないものでもありません。
紀州犬のオス犬のその目はムーの目型と同じようにどのような犬種の目型にみ勝って自然そのものです。黒目で大きめに見開いて奥深なその目は優しさと厳しさとをあわせもっております。ジーと見ていると吸い込まれそうであり、なおかつ飼い主が叱られているようでもあります。
紀州犬のオス犬の身体の大きさは日本犬として大きからず小さからず中庸をなし、歩く、駆けるといったことで非常にバランスがとれております。歩く姿も良い、走る姿はなお良い。そして飼い主と出かけるのを待って寝そべっている姿も良い。
日本には紀州犬のように素晴らしい犬が残されているのです。
紀州犬は男の相棒というのが一番ぴったりくる表現です。紀州犬は男の伴であるという言い方もあります。
女性でも多くの人が紀州犬のオス犬を愛犬として飼っております。紀州犬のオス犬を飼い続けている人は次もオス犬を飼いたいという人が多いことも事実です。紀州犬を2頭飼っているようだと3頭目もオス犬をいう選択はあまりありませんが、1頭だけだったらオス犬でいいようであります。
単純に楽に犬を飼いたいということであればウンと小さな居間で過ごせるような犬種が手軽であるように思われます。
自然で心も体も飾らない、武士道を精神世界にもっている犬を飼いたいと思ったら紀州犬のオス犬が一番です。
(文章を十分に読み返しておりません。変換ミス、打ち間違え、その他不十分なところは斟酌していただきますようお願いします)
(文章読み返ししていないので不都合の部分はご容赦のほどを)
(横田俊英 Shunei Yokota)
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