夏至のころに見頃になる霧ヶ峰高原のレンゲツツジ(7月5日 撮影 旅行家 甲斐鐵太郎)
写真 上は 霧ヶ峰高原の最高峰の車山中腹からのビーナスラインの眺め。高原を走る自動車道はオートバイの人々に好まれる。(7月5日 撮影 旅行家 甲斐鐵太郎) 
 
 
写真 上は 霧ヶ峰高原車山肩の駐車場付近のカーブをレンゲツツジが赤く染めている。(7月5日 撮影 旅行家 甲斐鐵太郎) 
 
 
写真 上は 霧ヶ峰高原車山とレンゲツツジ。(7月5日 撮影 旅行家 甲斐鐵太郎) 
 
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高原の初夏のすがすがしい空気を吸いにお出かけになっては如何(いかが)でしょう
 
 
 
(副題)レンゲツツジが咲き始めると薄茶色の高原が彩り豊かになって、夏が来たなと思うのです 


(タイトル)

夏至のころに見頃になる霧ヶ峰高原のレンゲツツジ(7月5日 撮影 旅行家 甲斐鐵太郎)


(本文)

 山裾のカラマツや広葉樹の葉が広がっていても長い間冬の景色がつづいていた霧ヶ峰高原はレンゲツツジ(蓮華躑躅・れんげつつじ)の赤い花が咲き始めて一気に初夏を迎えます。レンゲツツジの花は緑の葉が吹くのと同時に開花しますから、このレンゲツツジが咲き始めると薄茶色の高原が彩り豊かになって、夏が来たなと思うのです。

 霧ヶ峰高原の本当の夏はニッコウキスゲ(日光黄スゲ、ゼンテイカともいう)の黄色い花が高原を覆(おお)うころを指します。レンゲツツジの開花は夏至(げし)の日のころであり、6月20日には霧ヶ峰高原の強清水や車山周辺は高原一面がレンゲツツジの赤い花に覆われて、これが7月初旬あるいは中旬までつづきます。赤い花のレンゲツツジと入れ替わるように黄色い花のレンゲツツジが霧ヶ峰高原の夏を盛り上げます。

 街や低地の緑は夏至のころには青々として成熟しておりますが、高山の緑は新緑が芽に鮮やかであり、霧ヶ峰高原に松本市から登るビーナスラインにはアカシヤの白い花が葡萄(ぶどう)のような房(ふさ)を沢山下げていて賑やかであり、何気なく「アカシヤの花が咲くとき」の歌の文句が口を突き、いつか旅行した「アカシヤの大連」を思い出させます。

 車載のテレビモニターに銀座のファッションやモードが写し出されておりました。登山や旅行の身支度にもファッションがあります。ファッションやモードは野良仕事や山菜採りには関係がありません。霧ヶ峰高原にレンゲツツジが咲くころにはその足下にワラビやその他の山菜が生えているので地元の人は緑一面の草地に目をこらしてはいつくばっております。ファッションやモードは都市のものであります。人と向き合うときにのみ意味をなすのがファッションですから、都市の反意の農村や野良ではそんなものは意味をなしません。

 ファッションやモードに気遣いながらの旅行や山へのお出かけということであれば、それはアンアンやノンノンといったアンノンの世界を漂っていることになります。都市はすべてが人工的にできております。一部の山だけがそれと切り離されております。少しだけでも都市の人工のものと分離された世界に身を置くことは人を大いに和ませます。

 霧ヶ峰高原とレンゲツツジのことなどを調べて高原の初夏のすがすがしい空気を吸いにお出かけになっては如何(いかが)でしょう。レンゲツツジは霧ヶ峰高原だけの花ではなく全国各地に名所があります。自然の中に身をゆだねると心も体も浄化されます。なおレンゲツツジは低木の樹木であり、これに続いて黄色い花を山一面に絨毯(じゅうたん)のように咲かせるニッコウキスゲは草です。


 
自然からのメッセージ (自然から感じることの日記 1月から12カ月までの1年分) (執筆 横田俊英)
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