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日本犬の避妊手術の状況と避妊手術に対する考え方(執筆 横田俊英)
日本犬を好きな人々が20人ほど集まった席で話題になったことがあります。紀州犬、四国犬、柴犬などを飼っている人々の交流会の席でのことです。
事(こと)は日本犬に限定してのことです。犬全般ということに話題を広げての話しではありません。その席で「日本犬に早々と避妊手術をしてしまう事例があるけれど、このことに賛成か反対か」と問いが発せられ、全員が反対という回答をしました。
犬(日本犬のうち紀州犬、四国犬、柴犬など)がメス犬特有の子宮関連の病気になったり、オス犬が性ホルモンがらみの病気やホルモンの異常により好ましくない行動を取るようになった場合のことを除外した場合という前提での、避妊手術に対する反対ということが答えでした。
犬など動物は雌雄それぞれが性ホルモンを含みもって動物として成立しており、通常の場合それぞれの性をもって生きていくのが正常なことです。そしてそれぞれが雌雄の生物あるいは動物特有の性ホルモンがあるからこそ、オスらしさ、メスらしさという外貌と行動と精神を持つことになるのです。
オス犬は心も体もオス犬らしく、メス犬は心も体もメス犬らしくあることが当たり前のことです。
日本犬の紀州犬や四国犬や柴犬などはオス犬は逞(たく)しく、メス犬は優(やさ)しくというのが性にもとずく一般的特徴です。これはメスが逞しくなく、オスが優しくないということではなく、雌雄を比較した場合にはそのようなことであるということです。
避妊手術をすれば犬がすべて雌雄の性的特徴がなくなるかというとそうではありませんが、あえて積極的にオスであることの特徴を除去することやメスであることの特徴を除去することはしないということでの避妊手術をすることへの疑問であり反対というのが日本犬好きで日本犬を飼っている20名の揃っての答えだあったのです。
メス犬はよく子宮蓄膿症のような症状を示します。私の知り合いの何人かも飼い犬がこれを疑われて獣医師には子宮除去の治療方針を示されました。この事例に遭遇した3人の知る人のうち2名は丁寧(ていねい)にそして根気よく、そして我慢(がまん)強く治療をつづけてこれを克服し、子犬を産むこともできました。一人の人は治療をすることを止めてその犬を処置してしまいました。
その犬(ここで述べていることは日本犬に限ってのことです)に子供を産ませない場合にも雌雄のそれぞれに特徴的な病気やホルモンによる心と体の異常がでていないのであれば避妊手術はしないというのが、20名集まった実際に日本犬を飼っている全員の考えでした。
私が知っている事例では紀州犬のメス犬が6カ月になったところで「繁殖はしない、子供は産ませないから」ということで、この背景にある考えの一つとしてその方が管理が楽だから、そしてそのことが時流であり格好もよくそうすることが愛犬家のあるべき姿と勘違いの結果として、子宮除去施術をしましたが、手術が失敗してその犬は飼い主に数ヶ月の思い出を残して姿を消してしまいました。
メスの場合には子宮を除去すると子宮蓄膿症や子宮ガンなどにかからないから早期にこの手術を施してしまいましょうといる論理があります。いろいろ調査すると獣医師はオスとメスとの避妊処置の賛成派と反対派は半分半分のようです。獣医師のなかに避妊処置の賛成派が半分もいるというのは犬を飼う者としては非常な疑問であります。
獣医師界には定説になっている事柄に対して異論や反対行動を取りにくい状況があります。また避妊手術(避妊処置)をすることは動物病院経営にとって一定部分の収入割りあいになっていますから、これを止めましょうとは言い難いことになっております。獣医師によっては避妊手術反対を声高に述べる他の獣医師は自分たちの経営に困難を持ち込み邪魔をする輩(たから)と思えることでありましょう。
動物病院では感染症予防のためのワクチン接種に子犬を連れていくと、これが済んだら子供を産ませないなら避妊手術をしてしまいましょうと言って予約を取ります。積極的に子供を産ませようとする犬の飼い主はごく少数ですから、当然のごとくそして「厳(おご)か」に、またかなりの迫力でそうぶつ病院に避妊処置を迫られたら大概の人はこれに応じてしまいます。
オス犬の場合には睾丸(こうがん)が陰嚢(いんのう)に降りてこないで体内にとどまってしまうことがあります。生後1年以内の場合にはこうした事例がよく見られます。獣医師は睾丸が陰嚢に降りてこないのを見つけると多くの場合次のように述べます。「睾丸が体内にとどまっているとガンになる確率が高いので除去してしまいましょ」と。
犬は母犬の胎内で生命が発生し成長していく過程でオスの場合には体の中心部にあった睾丸が徐々にお尻の部分に下がっていくのです。こうした過程を経て睾丸は陰嚢に収まるのです。生後3カ月、4カ月で睾丸が陰嚢に二つ収まっていなくても6カ月過ぎ、1歳過ぎになると収まることが少なくありません。
ある人の系統の犬はかなりの頻度で睾丸の陰嚢への降下が遅れたり片方だけしか降りないという事態が起こります。そのような犬でも睾丸のガンになることなく生命を全うします。
紀州犬の一胎子4頭の子犬の事例です。1頭は睾丸が一つしか陰嚢に降りてこない片睾丸でありから睾丸除去の手術をしなさいと有無を言わさぬ獣医師の迫力ある説明を受けてお腹の中に残っていた睾丸共々二つの睾丸を除去してしまいました。1頭は感染症予防の接種を終えたのち生後4カ月で、子供を産ませないならという問いに応じて二つ立派にあった睾丸を除去してしまいました。2頭は睾丸を二つチャンと立派に付けて元気に暮らしており性格も良好です。
こうした事例、4頭生まれたオスのうち2頭が睾丸を除去する避妊手術(オス犬の場合には去勢手術)をし、2頭は避妊手術反対の立場をとる私たちとの交流があったため去勢手術はしませんでした。
犬の避妊手術とりわけ日本犬の避妊手術の是非について医学的そして科学的根拠となる知識や資料をもっていないので正確なことはわかりませんが、避妊手術の是非に関して知っていることは考えていることの一部を披瀝(ひれき)しました。
(文章を十分に読み返しておりません。変換ミス、打ち間違え、その他不十分なところは斟酌していただきますようお願いします)
(文章読み返ししていないので不都合の部分はご容赦のほどを)
(横田俊英 Shunei Yokota)
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