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中村進の社会時評 「角界の野球賭博と警察の物差しの狂い方」

今回の野球賭博で相撲界だけを問題にすることには疑問



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中村進の社会時評 「角界の野球賭博と警察の物差しの狂い方」(今回の野球賭博で相撲界だけを問題にすることには疑問)



湘南の海と青い空。白い並が砂浜に溶けていく。
この海添いの道をオープンカーで駈けるのは気持ちいい。
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中村進の社会時評 「角界の野球賭博と警察の物差しの狂い方」
(今回の野球賭博で相撲界だけを問題にすることには疑問)



(タイトル)
中村進の社会時評 「角界の野球賭博と警察の物差しの狂い方」

(本分)
 福田和也の『人間の器量』の序章・器量を問うを引用すると、人物の平板さは、自らを縛りかねない、人間の見方が、薄っぺらになっている。そう感じることは、ないでしょうか。人を測る物差しが、一本か二本ぐらしかない。
 
 能力があるか、ないか。
 感じがよいか、嫌いか。
 いい人か、悪い奴か。

 その程度のことで、もて囃されたり、貶められたりする。昨日までの人気物が、あっという間に、踏みにじられる。さきほどまで、もち上げていた人を、一刀両断して何の疑問も感じない。その変わり身を恥じることもない。すべて、人を評価する物差しが、乏しいが故の現象です。無責任に持ち上げておいて、無責任に引きずりおとす。白と黒しかない……とある。
 
 力士は強くなければ偉大な力士ではない、強いだけで品格のない朝昇龍なはど最右翼だが天皇賜杯を何度も受け続けた。感じがよいか、嫌いかで言えば、彼の相撲に美しさは無く見たくない。勝ち誇り観衆やテレビカメラをにらみつけ、持ちきれないほどの賞金を鷲つかみする品格のない映像を今でも嫌でも思い出す。

 何で角界を去ったか思い出しくもないが、天皇賜杯を与え持ちきれないほどの賞金を出し続けて囃し続けたのは、強いがゆえにNHKとマスコミや懸賞を出した企業ではなかったのか。
 
 角界が野球賭博で警察とマスコミに叩かれている。賭け事に無縁の者でも野球賭博の言葉くらいは聞きかじり、競馬や競輪、競艇は日本政府の管理下にあり合法であり、影の勢力の管理下にあるものは非合法となっている。花札・マージャン・スマートにゴルフと賭け事に終りはない。
 
 力士に品格を求めるのは酷ではないのか、幼少の時から強ければ勝ちさえすればよかった。外国人力士に国技としての相撲を理解している?と感じられる力士もいる、しかし、形ばかりで神にたいする奉納相撲の意義はなく、出稼ぎ根性丸出しは朝昇龍だけではない。

 賭博とまではいかないが賭け事くらいは力士でなくともやっている、賭博や賭け事を擁護するつもりさらさらない。力士の能力は強いか弱いかで評価が変り、幼少の時から強ければと勝ち続けることを求められていた。酷な言い方だが力士の幼稚な?常識と警察やマスコミの高邁な常識との活断層を問うほうが先で、たにまちと言われる旦那衆や何でもゴッサンの体質に問題の本質がある。
 
 江戸時代の各藩のお抱え力士と現代の世界に羽ばたくサッカー選手のように、自分の能力を高く買ってくれることを願っている。しかし、少子化の影響でわが国の自前の力士では興行が打てず、広く世界に力士を求めているが、出稼ぎ力士でも国技の伝統と格式の意義は変らない、文化の違いで角界の品位と格式と権威は大きく失われて久しい。
 
 世の中総ての業界にそれぞれの常識があり、日本という一括りのなかでの統一した常識はない。相撲には相撲の力士だけでの生き抜く常識があり、地方で行う各種の興行にはその業界の常識がある。歌謡界の女王美空ひばりの例を出すまでもないだろう、その時に警察やマスコミは幼い彼女を守ってくれたのか。相撲だけを問題にするとは、片手落ちと今回の野球賭博に疑問を持つ国民は多い。みのもんたを始めワイドショーの評論家連中の正義感を振り回す節操の無い態度に、眉をひそめる番組が多い。
 
 小沢一郎の4億円の捜査で警察の特捜部の常識で不起訴とした、税金に恨みがある国民からすると特捜部の常識を鵜呑みにできず轟々たる非難を受けている。警察の特捜部の常識と国民常識(感情)との乖離は大きく、警察の特捜部は国民の信頼を失い国民生活の安全と安心が大きく損なわれた。

 常識とはそれぞれの身内だけのもので、人を評価する物差しとする常識が色々あることを理解しなければ為らない。業界間の違う基準の常識で人を裁いたり、世間に迎合したり、人を無責任の持ち上げておいて、無責任に引きずりおとすことをしてはならない。
 
 今回の騒動の野球賭博は暴力団の撲滅が主眼であり、角界の野球賭博は汚染の予防であり、捜査の論理が主客転倒している。警察は野球賭博と暴力団を撲滅したいのか?伝統としての相撲文化を破壊したいのか?二頭を追わずどちらかに的を絞ることを望む。暴力団の撲滅かわさておき、弱い立場の力士や親方を血祭りに揚げ、相撲文化を破壊している現状は残念で、警察の測る物差しの見当違いと矛盾を感じる国民は多い。
 
 暴力団関係者が清水の次郎長のように縞の合羽に三度笠の身なりなら誰でも判別できるが、一般の紳士に成りすました暴力団構成員では判別できず、卑怯にも警察の後から袈裟懸けに切りつけられる相撲界がかわいそう。

(2010年7月23日記)

中村進の社会時評 「角界の野球賭博と警察の物差しの狂い方」(今回の野球賭博で相撲界だけを問題にすることには疑問)


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(日本と韓国を考えるために役だった滞在だった)

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