富士山に登る ゆっくりゆっくり登る 旅行家 甲斐鐵太郎
富士山に登ることを趣味にしてその登り方で自分の体力をはかり、満足してほくそ笑む人がいた。海抜ゼロメートルから登るとかいろいろ聞かされた。その自慢話に怖れをなすのであるがときどきは富士山に登る。
富士山の標高は3,776 mだ。高いが故にさまざまなことがおこる。高山病もそのひとつである。その気配を感じたらすぐに引き返す。無理して登ったら命にかかわる。立山の室堂から少し登ったところでも高山病を引き起こす。
室堂の標高は2,450mだ。吉田口の5合目の標高は2,305mである。室堂からは3,015 mの立山山頂を目指す。吉田口5合目からは登るのは標高は3,776 mの富士山だ。登り口に立つだけで高山病になっても不思議ではない立山室堂と富士山の吉田口5合目である。だれでもが登る立山であり富士山であるがあなどってはならない。
吉田口5合目の賑わい。外国人登山者が増えている。
富士山はゆっくりの登ること。ゆっくりゆっくりと言い聞かせて登る。そうするとやがて山頂に至る。駆け登るのは好きな人だけ。普通の人はゆっくりゆっくりだ。そうすれば登ることができる。
午後になって登り始めてお月さんをみながら上り下りしてその日のうちに東京の家に帰ったこともあった。しかし時間に余裕をもって早くに山小屋に入って翌日の登頂に備える。混み合う山小屋だがしかたない。今の時代に富士講を経験させられる山小屋の状態である。
富士山7合目に山小屋前の賑わい。明日は晴れる。
晴れた日に登れればいいが雨になると景色がない。足下のタデをみているだけだ。イワヒバリはいる。ライチョウはいない。ライチョウを放したことがあったが定着しなかった。富士山は最後の大爆発のあとの地層になったのでライチョウが棲むための条件ができていない。
そのようなことを考えながら富士山の山道を歩いていた。
(書き殴って読み返しておりません。誤字、表現の不適切さなどについてはご容赦を)
富士山に登る ゆっくりゆっくり登る 旅行家 甲斐鐵太郎