「計量計測データバンク」サイトマップ
measure and measurement data bank of saite map

アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始
AstraZeneca vaccine started production in Japan。
アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始
計量計測データバンク 編集部

アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始

AstraZeneca vaccine started production in Japan

アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始

アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始

新型コロナウイルス対応mRNAワクチン。

(タイトル)
アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始

(本文)

アストラゼネカ製ワクチン、熊本で生産開始…9000万回分超が「国産」に 読売新聞2021/03/19 18:38
製薬会社のKMバイオロジクス(熊本市)は19日、英アストラゼネカが開発した新型コロナウイルスのワクチンの生産を国内で始めたと発表した。原液の提供を受け、成分を調整して製品に仕上げる「製剤化」などを熊本県の工場で行う。同社のワクチンを巡っては、第一三共も埼玉県の工場で製剤化などを始めている。アストラゼネカは、日本政府とワクチン1億2000万回分(6000万人分)を供給する契約を結んだ。うち9000万回分以上は国産になる予定で、承認の申請を受けた厚生労働省が安全性などを審査している。

ワクチン、国内生産が始動 アストラゼネカ申請 日本経済新聞2021年2月5日
英アストラゼネカが5日、新型コロナウイルスワクチンの製造販売承認を申請したことで、国内でワクチン供給の準備が動き出す。ワクチンの基となる原液は中堅製薬のJCRファーマが受託生産する。国内初のコロナワクチン量産が軌道にのるかが注目される。アストラゼネカは1億2000万回分を供給する契約を政府と結ぶ。そのうち75%に相当する9000万回分以上を国内で生産する見通しだ。

コロナワクチンの大半を日本国内で製造へ アストラゼネカ NHK2021年2月20日 4時59分
製薬大手アストラゼネカが、厚生労働省に承認申請を行っている新型コロナウイルスのワクチンについて、日本法人のワクチンの責任者がNHKの取材に応じ、承認され次第、日本国内で大半のワクチンを製造し、速やかに供給していく考えを示しました。イギリスの製薬大手アストラゼネカは、オックスフォード大学と共同で新型コロナウイルスのワクチンを開発し、今月5日に日本国内での使用に向け、厚生労働省に承認を求める申請を行っています。これについて、大阪に拠点があるアストラゼネカの日本法人でワクチンの責任者を務める田中倫夫執行役員が、NHKの取材に応じました。このなかで、田中執行役員は、日本政府と供給契約を結ぶ6000万人分のワクチンについて、承認されれば、4000万人分以上を兵庫県芦屋市に本社がある製薬メーカー「JCRファーマ」の工場で生産し、速やかに供給していく考えを示しました。そして、国内で接種が始まっている「mRNAワクチン」というタイプのワクチンは、長期間の保管には、マイナス75度前後の超低温の冷凍庫が必要なのに対し、アストラゼネカ製のワクチンは、2度から8度と冷蔵で輸送や保存が可能だとして「接種できる人の数を増やすことにつながる」と述べました。一方、南アフリカで確認された変異ウイルスに対しては効果が限定的だという見方が出ていることに対し、田中執行役員は「まだデータがそろっていないため、評価は難しい。ただ、ことしの秋冬を目指して、変異ウイルスにも対応できる新しいワクチンの準備を進める状況だ」と説明しました。
原液は兵庫県で製造
アストラゼネカは、承認されれば、新型コロナウイルスのワクチンを、国内の製薬会社に委託して4000万人分以上を製造することにしています。このうち原液は、兵庫県芦屋市に本社がある製薬メーカー「JCRファーマ」が担当し、神戸市内の工場で製造します。工場では、専用の部屋に、新型コロナウイルスの遺伝子が組み込まれた、ワクチンのもととなる溶液が運び込まれ、培養を進めます。一定の量まで増えると「バイオリアクター」と呼ばれる、高さ3メートルほどのタンクに移されます。この装置の中には、樹脂製の特殊な袋があり、溶液を温めたり、かき混ぜたりしてワクチンを完成させていくといいます。この袋を使うことで、製造後の洗浄の手間を省くことができ、生産効率性が高まるとしています。JCRファーマの本多裕上席執行役員は、ワクチンの国内生産について「遺伝子治療の研究をしているチームが社内にあり、技術をワクチンや原液製造にいかせるところが、技術的には大きなポイントだと思う。国内でスムーズに生産していきたい」と話していました。

英アストラゼネカ 日本国内でワクチン生産を近く開始へ NHK2021年1月28日 4時44分
新型コロナウイルスのワクチンを供給する契約を政府と結んでいるイギリスの製薬大手「アストラゼネカ」は、日本国内でワクチンを製造する体制を整え、近く生産を始める方針です。「アストラゼネカ」は、去年12月に1億2000万回分の新型コロナウイルスのワクチンを国内に供給する契約を政府と結び、このうち、3月までに3000万回分を輸入する見通しです。会社によりますと日本に速やかにワクチンを供給するため、兵庫県にある医薬品メーカーなどにワクチンの製造を委託し、近く、生産を始める方針です。アストラゼネカのワクチンは、現在、臨床試験が行われ、厚生労働省の承認が得られれば日本の製造拠点から最大で9000万回分が供給されるとみられます。ワクチンの供給はヨーロッパなどで予定より遅れていて、会社では、日本国内でワクチンを製造する体制を整えて安定供給に努めたい考えです。
加藤官房長官「生産体制の整備進める」
加藤官房長官は、午前の記者会見で「ワクチンの国内生産体制については、厚生労働省が生産設備の整備の補助などを行っており『アストラゼネカ』も対象事業者として採択されていた。『アストラゼネカ』では、補助金を活用しながら国内で生産を行う準備が進められており、27日、同社から、厚生労働省に対して日本国内で9000万回分以上の生産を目指すという報告がなされた。ワクチンを国内で生産できる体制を確立することは大変重要であり、引き続き、パンデミックに備えた生産体制の整備をしっかりと進めていく」と述べました。

AnswersNews 新型コロナウイルスワクチン 日本国内の開発・接種状況は(3月17日更新)2021/03/17(公開:2021年1月14日/最終更新:2021年3月17日)
欧米から遅れること2カ月、国内でも2月から新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりました。接種の状況や、承認を取得したファイザーに続くワクチンの開発状況をまとめました。
高齢者は4月12日から
2月17日、日本でもようやく新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりました。政府は同月14日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したmRNAワクチン「コミナティ」を特例承認。現在、医療従事者への優先接種が行われています。厚生労働省のまとめによると、3月16日時点での接種実績は、全国1304医療機関で計35万9191回。うち9347回は2回目の接種です。11日までに副反応疑い報告でアナフィラキシーが37件報告されていますが、このうち9日までに報告のあった17件は全員回復しています。
6月末までに高齢者分の配布完了
ワクチンの供給は順次行われることから、政府は(1)国立病院機構などの医療従事者への先行接種=4万人(2)それ以外の医療機関の医療従事者=約480万人(3)65歳以上の高齢者=約3600万人(4)基礎疾患のある人=約820万人・高齢者施設などの職員=約200万人――の順に接種を進める方針です。2月17日にスタートしたのは一部医療機関の医療従事者を対象とした先行接種で、3月3日にはそれ以外の医療従事者への優先接種も始まりました。65歳以上の高齢者への接種は4月12日に一部地域で始まる予定で、同月26日の週にはすべての市区町村にワクチンを1箱(195バイアル入り)ずつ配布する計画です。ワクチンの需給は世界的に逼迫しており、供給に遅れが出ているEU(欧州連合)では、域外へのワクチンの輸出に事前申告と許可の取得を義務付けました。国内の接種スケジュールは供給に大きく左右され、綱渡りの状況が続きます。政府によると、ファイザー製のワクチンは3月に3985箱(約386万回分)、4月に1万475箱(約1021万回分)が供給される予定で、5月は毎週9188箱(約896万回分)ずつ、6月はさらにそれを上回る供給を見込んでいるといいます。この供給スケジュールはEUが輸出を承認することが前提となりますが、政府は5月10日の週に優先接種対象の医療従事者全員が2回接種できる量の配布を完了できるとしています。高齢者向けは、6月末までに2回接種に必要な量を供給できる見込みです。医療従事者と高齢者に続いて優先接種の対象となる基礎疾患は、▽慢性の呼吸器疾患▽慢性の心臓病▽慢性の腎臓病▽糖尿病▽血液疾患▽免疫の機能が低下する疾患――など。妊婦については、ワクチンの安全性・有効性に関するデータが不足しているため、現時点では優先接種の対象に含まれていません。
アストラゼネカとモデルナは5月にも
日本政府は、ファイザーから年内に1億4400万回分(7720万人分)の供給を受ける契約を結んでいるほか、英アストラゼネカから1億2000万回分(6000万人分)、米モデルナから5000万回分(2500万人分)の供給契約を結んでいます。アストラゼネカのウイルスベクターワクチンは2月5日に承認申請。モデルナのmRNAワクチンも、日本での供給を請け負う武田薬品工業が3月5日に申請しました。順調にいけば5月にも承認され、国内で3つの新型コロナウイルスワクチンが使えるようになる見込みです。ただ、アストラゼネカのワクチンは、接種後に血栓ができる副反応の疑いが報告されており、欧州で接種を一時中断する動きが広がっています。因果関係は不明ですが、日本での承認審査に影響がおよぶ可能性も懸念されます。国内では、先月米国で承認されたジョンソン・エンド・ジョンソンのウイルスベクターワクチンが臨床第1/2相(P1/2)試験を行っています(国内治験はヤンセンファーマが実施)。武田は、米ノババックスが開発した組換えタンパクワクチンも国内で生産・供給することになっており、先月24日からP1/2試験を実施中。今年後半の供給開始を目指すとしています。日本企業では、アンジェスがDNAワクチンのP2/3試験を行っていて、塩野義製薬は組換えタンパクワクチンのP1/2試験を実施中。KMバイオロジクスや第一三共、IDファーマも、今春にかけて臨床試験を開始する予定です。ワクチンの開発は感染状況にも左右され、有効なワクチンの接種が始まれば、特に遅れをとっている日本勢は臨床試験の実施が難しくなる可能性があります。医薬品医療機器総合機構(PMDA)は昨年9月に発表した指針で、海外で発症予防効果が確認されたワクチンと比較することで有効性を評価できる可能性に言及。海外での大規模臨床試験の実施も視野に入れる必要があり、国産ワクチンの実用化はまだはっきりと見通すことはできません。
生産体制を整備
開発と並行して、生産体制の整備も進められています。政府は2020年度の第2次補正予算に、生産設備などの費用を補助する「ワクチン生産体制等緊急整備基金」として1377億円を計上。昨年の第1次公募では、▽アストラゼネカ▽アンジェス▽塩野義製薬▽KMバイオロジクス▽第一三共▽武田薬品工業――の6社に総額900億円あまりが助成されました。日本勢で開発が先行するアンジェスは、タカラバイオなどの参画を得て生産体制を構築。塩野義は、アピとその子会社であるUNIGENと協力し、21年度末までに年間3500万人分の生産体制を整備することを目指しています。23年度の実用化を目指しているKMバイオロジクスも、21年度末までに半年で3500万回分を生産できる体制を整備中。武田薬品は、ノババックスから技術移転を受けて国内生産することになっており、年間2億5000万回分以上の生産能力を構築するとしています。アストラゼネカは、日本向けのワクチンの多くを国内で製造する方針。ワクチン原液をJCRファーマが製造し、国内での製剤化や流通は、第一三共、第一三共バイオテック、MeijiSeikaファルマ、KMバイオロジクスが担います。第一三共はすでに、国内での製剤化に着手しています。
準備急ピッチ
新型コロナウイルワクチンの接種は、予防接種法に基づく「臨時接種」の特例として、国の指示の下、都道府県が協力し、市町村が主体となって実施。接種費用は国が全額負担し、接種は原則として住民票のある市町村で受けることになります。接種の期間は来年2月末まで。自治体では現在、高齢者への接種開始に向け、接種会場の確保や対象者への通知といった準備が急ピッチで進められています。ファイザーのワクチンはドライアイス入りの保冷ボックで保管することもできますが、10日程度が限界といいます。解凍後は5日で使い切らなければならず、綿密に計画しなければ限られたワクチンを無駄にすることになりかねません。複数のワクチンが国内で使用できるようになれば、それぞれのワクチンの特性に応じた管理や接種体制が必要になります。国は、1つの接種会場で取り扱うワクチンは原則1種類とし、やむを得ず複数のワクチンを扱う場合も曜日によって明確に区分するなどの対応を要請しています。医療機関や接種対象者が混乱しないよう、入念な準備と周知が求められます。
(公開:2021年1月14日/最終更新:2021年3月17日)

国産ワクチンはなぜ出遅れ 開発を阻んだ「護送船団」朝日新聞2021年1月6日
日本政府は2月下旬にも米ファイザー製の新型コロナワクチンの接種を始める方針だ。ワクチン開発では、米モデルナや英アストラゼネカなど海外勢が先行する一方で、国内勢は遅れている。政府は開発などに補助金を出して後押しするが、いまだ実用化のめどは立っていない。昨年12月上旬、塩野義製薬のワクチン製造を受託した「ユニジェン」の岐阜工場(池田町)。薄暗い屋内の隅に簡易的な照明が置かれ、真新しい金属製のタンクを照らす。「せーの」。ヘルメット姿の作業員20人ほどがしゃがみ込み、配管の搬入作業を進めていた。塩野義は年末までに3千万人分の生産体制を構築する方針で、製造を受け持つユニジェン岐阜工場の整備に昨年8月着手した。今春の完成を目指し、スタッフを増員して急ピッチで作業を進めている。塩野義の広報担当者は「通常は、開発のめどがたつ臨床試験(治験)の最終段階あたりで生産体制の規模や構築の検討を始める。開発と並行して生産の整備を進めるのは異例だ」と話す。昨年12月、塩野義は200人以上を対象に治験を始めた。国内で先頭を走るのは、創薬ベンチャーのアンジェスだ。大阪大などと共同で開発。3月までに国内の治験で500人に接種する計画だ。その後海外を視野に数万人規模の最終治験を予定する。国内の製薬会社で治験に入ったのは、この2社のみ。どちらも実用化の時期は公表していない。ほかに、第一三共は東京大学と共同開発している。動物試験で効果を確認し、最短で3月に治験開始の見込み。化学及血清療法研究所からワクチン事業などを引き継いだKMバイオロジクスは1月、IDファーマは早くて3月の治験入りを目指している。リスクもコストも高いワクチン、コロナ前から産業停滞。国は閣議決定された第3次補正予算案も含め、研究開発に600億円、生産体制整備に2577億円と、少なくとも計3千億円の支援を決めた。

新型コロナワクチンの開発状況について 厚生労働省(随時更新中)
ワクチン開発と見通し
一般に、ワクチンの開発は、基礎研究、非臨床試験、臨床試験の大きく3つのステップで進められていきます。その中で、候補物質の探索、有効性・安全性の確認、品質を担保しつつ大量生産が可能かどうかの確認などを行う必要があり、開発には一般に年単位の期間がかかります。現在、新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、早期の実用化を目指し、国内・海外で多数の研究が精力的に行われています。通常より早いペースで開発が進められており、既に臨床試験を開始しているものもいくつかあります。海外においては、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社が、第3相試験で、開発中のワクチンを投与した人の方が、投与していない人よりも、新型コロナウイルス感染症に発症した人が少なかったとの中間的な結果などを発表しています。
ワクチンの種類 国内・海外において、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチン、メッセンジャーRNAワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンなど様々な種類のワクチン開発が行われています。不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、ペプチドワクチンは、不活化した新型コロナウイルスの一部やウイルスの一部のタンパクを人体に投与し、それに対して免疫が出来る仕組みです。メッセンジャーRNAワクチン、DNAワクチン、ウイルスベクターワクチンは新型コロナウイルスの遺伝情報をそれぞれメッセンジャーRNA、DNAプラスミドとして、あるいは別の無害化したウイルス等に入れて、人に投与するものです。それが、人の細胞に入り、ウイルスのタンパク質を作ることによってウイルスのタンパク質に対して免疫が出来る仕組みです。
現在の海外でのワクチンの開発状況<主なもの> 海外では数多くの企業や研究機関がワクチンの開発に取り組んでいます。
海外で開発されたワクチンの確保に関する取組 日本政府は、海外ワクチンが実用化された際には、日本国内に供給できるように、海外の企業等と協議を進めています。現在、協議や合意が公表されているものについては以下をご覧ください。
生産体制整備の支援 海外で開発されたワクチンを日本国内で生産、充填する設備の整備について、ワクチン生産体制等緊急整備事業等を通して支援を行っています。具体的な採択結果、支援は以下の通りです。

新型コロナワクチンmRNAについて 厚生労働省
FAQ
Q1.mRNAとは何ですか?
A1. メッセンジャーRNAの略で、タンパク質を作るための設計図です。細胞の核内にあるDNAから作られ、タンパク質を作るのに利用された直後に分解されます。我々ヒトの細胞内でも常にmRNAが作られています。
Q2.mRNAワクチンはどのように効果を示すのですか?
A2.新型コロナウイルスの一部のmRNAを特殊なコーティングで包み、筋肉注射により体内に注入します。ヒトの細胞内に入ることにより、新型コロナウイルスのタンパク質の一部が作られ、ヒト免疫細胞がそのタンパク質を異物と認識して、免疫ができます。
Q3.mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症に有効ですか?
A3.はい。現時点では有効性が高いと考えられます。発症者も重症者も減らすことが報告されています。
Q4.mRNAワクチンがヒトのDNAに影響を与えますか?
A4.いいえ。理論上、ヒトのDNAに影響を与えることはありません。DNAは細胞の核内にありますがmRNAは核内に入ることができません。また、mRNAはDNAに変わることもできず、ヒトのDNAに組み込まれることもありません。mRNAは数日で分解され、体内に留まることもありません。
Q5.mRNAワクチンは新型コロナウイルス感染症以外で実用化されていますか?
A5.いいえ。予防や治療として治験等が実施されているワクチンはありますが、mRNAワクチンは今回初めて新型コロナウイルス感染症の予防で実用化されました。
Q6.mRNAワクチンは安全ですか?
A6.はい。既に海外では数千万人の接種実績があり、開発段階で科学的に安全性が確認されています。ただし、その他のワクチンと同様に、副反応がないわけではありません。多くの方で接種部位の疼痛や発赤等の局所反応が報告されています。特に2回目の接種において55歳未満の接種者では、倦怠感や発熱、頭痛などの全身性の副反応が多く見られます。ほとんどの副反応は、一過性で通常1~2日程度で自然に軽快します。また、2021年2月10日時点で、海外では既におよそ1億3500万回の接種が接種されていますが、新型コロナワクチンの接種に関連した重篤な副反応により接種を中止する等の政策は取られていません。非常に稀ですが、新型コロナワクチン接種後に後述するアナフィラキシー反応や血小板減少症等が報告されているため、接種後の健康観察を適切に実施します。その他、デング熱等で認められる抗体依存性感染増強(ADE)が懸念されていましたが、予防接種後のそのような報告も見られていません。
Q7.持病があります。ワクチンを接種しても大丈夫ですか?
A7.<接種すべきでない人>
1 本ワクチン成分に対して重度のアレルギー(治療を必要としたもの)を持っている
例:ポリエチレングリコール(化粧品等に含まれる)、ポリソルベート(乳化剤等としてチョコレート等に含まれる)に対するアレルギー、1回目接種で重度のアレルギー反応あり
2 16歳未満
3 新型コロナウイルス感染症に罹患し隔離期間中
<接種は可能だが、利点と危険性を担当医や接種医と協議する必要がある人>
1 妊娠・授乳中
ワクチン開発の治験対象者に妊婦・授乳婦が含まれていなかったため科学的なデータが不足しています。 mRNAワクチンは生ワクチンのように感染は生じず、細胞の核にも入らないため、理論上は安全なワクチンとされています。一方で、妊娠中のCOVID-19は重症化のリスクが高くなるとされ、接種の推奨対象者は個人の選択において接種が可能と考えられます。授乳中の接種についても、母乳育児及び感染予防の利点を考慮して接種の適応を判断することが重要です。詳細については、WHO、米国CDC、英国Green book等の情報を参考にして下さい。
2 重度のアレルギー疾患(喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど)がある。医薬品や食物に対する重篤なアレルギーの既往がある人を中心にアナフィラキシー反応が100万接種で4.7例の頻度で報告されています。その後の報道では更に頻度は下がっていること、適切な治療により死亡転帰は報告されていないこと等を考慮して、接種を検討します。NCGMでは接種場所に救急カートを設置する他、アナフィラキシー反応が生じた場合には、ドクターハートのコールにて救命救急センターで診療の対応を行う想定です。
3 抗凝固薬(ワーファリン、DOACなど)使用中
4 免疫不全状態(免疫抑制剤使用、原発性免疫不全など)
5 自己免疫疾患(関節リウマチなど)
6 中等症以上の急性疾患(入院している)に罹患
7 新型コロナウイルス感染症にかかって90日以内
<接種可能な人>
上記以外すべて:例 軽症の急性疾患(新型コロナウイルス感染症を除く)、輸血したことがある
Q8.以前に新型コロナウイルス感染症の抗体検査で陽性でした。いつかかったかはわかりません。接種しなくてよいですか?
A8.いいえ。新型コロナウイルスに再感染した症例も報告されていること等から、WHO等では予防接種が推奨されています。。また、新型コロナウイルス感染症にかかったことがある人に接種しても副反応が増強した報告は今のところありません。
Q9.2回接種しました。これで一生予が可能ですか?
A9.いいえ。新しいワクチンであり、免疫がいつまで残っているか、これからの研究結果を待つことになります。
Q10.2回接種しました。もう免疫があるので、いつもマスクをつけることはやめても良いですか?
A10.いいえ。ワクチンは100%防ぐものではなく、無症候性感染の可能性もあります。これまで通り、ユニバーサルマスキング(いつもマスクをつけること)、手洗い、三密を避ける、といった対策を続けてください。
Q11.接種後に熱がでました。どうすればよいですか?
A11.自宅で安静にしてください。解熱剤等での対症療法も可能です。症状は、通常1~2日で自然軽快することがほとんどです。
Q12.このワクチンを接種すると、その後の新型コロナウイルス感染症検査が陽性になりますか?
A12.いいえ。ワクチンにより新型コロナウイルスに感染することはないため、予防接種によって遺伝子検査も抗原検査も陽性になりません。予防接種で免疫を獲得後には、抗体検査では陽性になると考えられます。
Q13.3週間後に予定していた2回目の接種ができませんでした。どうすればよいですか?
A13.速やかに2回目の接種予約をしてください。再度1回目から接種し直しは不要です。
Q14.この3月で転勤になります。2回目はどうすればよいですか?
A14.接種後に接種証明書が発行されます。その記録を保管しておき、次の勤務場所での接種等を相談してください。
Q15.2回目のワクチンは、1回目と違うものでもよいですか?
A15.いいえ。違なる種類の新型コロナウイルスワクチンを接種した場合の安全性や有効性は証明されていないので、必ず同じ製剤で2回目の接種を受けるようにして下さい。1回目の接種ワクチンが不明な場合等、特別な理由がある場合には、接種医とご相談下さい。
Q16.免疫抑制剤を使用中に2回接種しました。免疫抑制剤が終了になったので接種しなおしてもよいですか?
A16.いいえ。2回を超える接種のデータはなく、安全性が担保できないため追加接種や接種しなおしはできません。
Q17.2回接種しました。抗体検査が陰性だったのでもう一度受けたいです。
A17.2回を超える接種は推奨されていません。
Q18. 接種証明書は英語が併記されていますか?
A18. 厚生労働省により発出された手引きによれば、医療従事者向け接種記録書の様式が示されています。英語表記については、Record of Vaccination for COVID-19との記載があります。この記載内容で不十分な場合等、必要時には日本語の証明書を英文で証明するサービスの利用等も想定されます。
Q19. 年度末で異動となるため2回の接種を受ける事が難しい見込みです。どのようにしたら良いですか?
A19. 厚生労働省が発出している「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に係る手引き(第2.0版)」 によれば、「優先接種については、原則として、在職中に2回接種を受け、一定期間勤務できると見込まれる者を対象とするが、1回目の接種後に退職や転勤等により医療従事者等に該当しなくなった者については、元の勤務先又は転勤先において、接種の機会を確保するように努める。」と記載されています。接種の必要性及び調整の困難さは個々によって異なるため、移動先の医療機関とも相談の上ご調整下さい。NCGMとしては、事前の調整を前提に、異動後であっても当院にて接種を受けていただく対応は可能です。
Q20. 2回目の接種は3週間後に実施することが基本とされていますが、2回目の接種日程をずらすことは可能でしょうか?
A20. 現在、国内で実施されている新型コロナワクチンの予防接種は、予防接種法における臨時接種で規定されており、その実施要領では「18日以上の間隔をおいて、標準的には 20 日の間隔をおいて2回接種することとし、1回目の接種から間隔が20日を超えた場合はできるだけ速やかに2回目の接種を実施すること。」と通知されています。また、実際の治験データもあることから、1回目の接種から3週間後の2日前より接種を受けることが可能です。ただし、標準的には3週間後の接種を行うこととなっているため、できるだけ3週間後に接種を行うことが望ましいと言えます。加えて、職員等の集団接種では接種の準備時点において、使用するワクチンを予め決めておく必要があるため、接種実施日の接種回数の増減を極力減らす方針としており、接種対象者間での調整をお願いしています。一方で、3週間後に接種日程を変更するやむを得ない事情等があり、加えて接種者間での調整が困難と認められる場合においては、事前に調整を行った上で、原則、後ろにずらす形で接種日の変更を認める対応を取りたいと思います。また、予定されている職員接種日を過ぎてしまった場合においても、可能な限り6週間以内に2回目の接種をキャッチアップできる接種機会の提供方法について、検討致します。
新型コロナウイルスワクチンについて(医療従事者向け)
三角筋への筋肉内注射法の基本 動画 2分34秒 ユーチューブ

AnswersNews新型コロナ ウイルスベクターワクチンが直面する「免疫」の壁 2021/03/03
[チューリッヒ ロイター]アストラゼネカ(英国)、ガマレヤ研究所(ロシア)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J、米国)の新型コロナウイルスワクチンは、別のウイルスを使って新型コロナウイルスと闘うワクチンである。これらのワクチンは各国で使用が認められているが、変異株に対応するため毎年接種することが必要になった場合、ワクチンの効果が失われる可能性があると研究者らは懸念している。ウイルスベクターワクチンは、人体に無害な改変ウイルスを「運び屋」(ベクター)として使用し、新型コロナウイルスの遺伝子をヒトの細胞へと運ぶ。ベクターを介して細胞の中に入った遺伝子から、抗原となる新型コロナウイルスのタンパク質がつくられ、免疫が構築される仕組みだ。しかし、人体がベクターそのものに対する免疫を持ってしまう可能性もある。新型コロナウイルスに対するベクターワクチンの多くは、風邪を引き起こすアデノウイルスをベクターに採用している。マインツ大ウイルス学研究所(ドイツ)のボド・プラヒター副所長は「これまでのアデノウイルスの経験では、ベクターワクチンを繰り返し注射すると、ベクターが免疫によって遮断されてしまうということが長らく続いてきた」と指摘。「ほかのウイルスを使ったベクターワクチンにも同様の課題があるかもしれない。試行錯誤だけがそれを教えてくれるだろう」と話す。こうした課題は、mRNAワクチン(米ファイザーや米モデルナなどが開発)や組換えタンパクワクチン(米ノババックスや仏サノフィが開発)、不活化ワクチン(中国のシノバックなどが開発)などとの比較で、ベクターワクチンを不利な立場に置く可能性がある。ベクターに対する免疫は目新しい問題ではない。J&Jなどは、新型コロナウイルスの変異に対応するため、インフルエンザワクチンのように定期的な接種が必要になる可能性があると見ており、精査を行っている。モデルナやファイザーはそれぞれ、変異株を追加したブースターの研究を進めているとしている。たとえウイルスの変異がなかったとしても、ワクチンによって誘導された免疫がどの程度持続するのかは、まだ明らかになっていない。ロイターの取材に応じた研究者たちは、ベクターに対する免疫の獲得がもたらす影響について、まだ決定的な結論を出すことはできないとの考えを示している。この課題は最終的に克服できるかもしれないが、各国の保健当局は、繰り返し接種が必要になる可能性を考慮し、どのワクチンをどんな順番で接種するのかという問題に取り組まなければならないだろう。ウイルスベクターの技術は主に、2019年のエボラ出血熱ワクチン(米メルクの「エルベボ」)の承認と使用によって検証されている。ただ、同社のエイズワクチンは、アデノウイルスに高い免疫を持つ人で感染のリスクを高める可能性があることがわかり、2007年に臨床試験が打ち切られた。アストラゼネカとJ&J、ガマレヤ研究所のワクチンを販売しているロシア直接投資基金(RDIF)は、いずれもコメントの要請に応じなかった。
「ミックス・アンド・マッチ」
この問題に対する1つのアプローチは、「ミキシング・アンド・マッチング」として知られる、異なるワクチンを組み合わせることだ。アストラゼネカは、英オックスフォード大と共同開発したチンパンジーアデノウイルスベクターワクチンと、ヒトのアデノウイルスをベースとするガマレヤ研究所の「スプートニクV」を組み合わせた臨床試験を行っている。英国の研究グループは、政府の資金提供を受け、アストラゼネカのワクチンとファイザーのmRNAワクチンの組み合わせをテストしている。英国の試験の主な目的は、供給が限られる中、接種に柔軟性を持たせるためだった。しかし、このプロジェクトをリードしているオックスフォード大のマシュー・スネイプ氏は、ベクターに対する免疫の問題が「この研究が興味深い理由の1つだ」と話す。3回目の接種でウイルスベクターがどの程度効果を発揮するかを見ることで、抗ベクター反応をテストする計画だという。マインツ大のプラヒター氏は、ベクターに依存しない種類のワクチンに移行することが、長期的に見てより実用的かもしれないと指摘する。「将来的にインフルエンザのような接種のし方になった場合、ほかのキャリアを使うことになるだろう」と同氏は話している。アストラゼネカとガマレヤ研究所は、これまでもこの課題を克服しようとしてきた。ガマレヤ研究所は2種類の異なるウイルスベクターを使用し、アストラゼネカとオックスフォード大は人間がこれまでさらされることのなかったチンパンジーのウイルスを使っている。しかし、3回目以降の接種についての疑問はまだ解決されていない。レディング大(英国)のイアン・ジョーンズ教授は「アストラゼネカのワクチンの大きなウリの1つは、ヒトがベクターへの免疫を持っていないということだった。しかし、世界がこのワクチンを手にしてしまえば、そのようなことはない」と指摘する。ベクターに使われるウイルスは複製能力を奪われているため、それらが誘導する免疫はさほど強くない可能性がある。ベクターに対する免疫を注意深く監視しなければならない遺伝子治療とは異なり、ワクチンで必要となるベクターの量は少ない。遺伝子治療が専門で、ウイルスベクターワクチンの開発に取り組んでいるハーバード大(米国)のルカ・ファンデンベルク氏は「投与量が非常に少ないため、カプシドに対する免疫の誘導は低いままだ」と話している。
(John Miller/Ludwig Burger、翻訳:AnswersNews)

【参考】

日本国内でアストラゼネカ製ワクチンの委託生産が始まる

アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始

人と職業(計量計測データバンク 編集部)

コロナ災害で求人悪化 新卒は第三次就職氷河期世代になりそう(計量計測データバンク 編集部)


2021年日本の雇用状況の調査(計量計測データバンク)

2021-03-23-astra-zeneca-vaccine-started-production-in-japan-

旅のエッセー集 essay and journey(essay of journey) 旅行家 甲斐鐵太郎
essay and journey(essay of journey) by kai tetutaro

←ホームへ


a
(計量計測データバンク 編集部)

日本の有名企業の採用内容を国家公務員一般職(旧Ⅱ種)試験が映し出す
日本国内でアストラゼネカ製ワクチンの委託生産が始まる
アストラゼネカ製ワクチン 日本国内で生産開始
2021年日本の雇用状況の調査(計量計測データバンク)
計量計測データバンクニュース(2021年2月24日から1週間のまとめ)

人と職業(計量計測データバンク 編集部)
コロナ災害で求人悪化 新卒は第三次就職氷河期世代になりそう(計量計測データバンク 編集部)
コロナ災害 感染症の出口と経済社会問題
ハカリの定期検査実施の実働部隊として仕事をする地方計量協会など
国際単位系(SI)のお話し(国際単位系(SI)解説資料集)(計量計測データバンク 編集部)
web記事とブログ記事とアクセス記録の相関関係 文章は横田俊英
日刊ゲンダイと報知新聞の記事内容とその性質
計量の世界は社会的共通資本に概念に属する
1984年の神戸IMEKOでTC-3の委員長のヘルマーウィエリンガ氏2020年10月2日逝去 96歳
選挙資金1億5千万円と安倍晋三氏後援会の桜前夜祭5千円の会費
2021年計量団体新年会日程(2020年11月28日集計)
宣伝カー乗車のアナウンサーへの倍額報酬による公選法違反に隠された真実
数学と物理 人類の知識としての学問は積み重ねによって発達した
奥飛騨の新芽の背景は北アルプス穂高連峰の山肌であった
松本駅前の昭和横丁でホルモンを食べる 松本山雅FCファンがやかましい店だ
金曜日、思いついて新宿から松本に向かう。塩尻駅で降りた。
東京の桜は散って新緑の季節になりました
武田信玄の北条との決戦地の三増峠近くの枝垂れ桜
(季節は2カ月と半分ほどで夏至になる)
北杜市実相寺の山高神代桜は甲府盆地の桃の花と開花時期が同じです
(関東地方の春分の日は雪が舞い河口湖では28㎝も雪が積もりました)

陽だまりでは梅の花が土手にはスミレが咲く
5月になれば水田に映える常念岳を見に安曇野にでかけよう
埼玉県吉見町の栽培農家で買ったイチゴは甘かった美味かった
富士山の雨を集めた山中湖は忍野をへて津久井湖で道志村に降った雨と合流する
槍ヶ岳 霧ヶ峰からの遠望(高原の秋の始まりのころ)
山みちで老いたキツネにであう 旅行家 甲斐鐵太郎
数学者も物理学者も現在持つ知識は写し取って得たものである
インターネットで拾った文章を繋げて出来上がるニュース報道
数学と物理学者が事実として構想することと実験によって確かめられる事実

TOPへ

「計量計測データバンク」サイトマップ
measure and measurement data bank of saite map

計量計測データバンク 目次 サイト
計量計測データバンク 目次 サイト(一括閲覧サイト)
社会の統計と計量計測の統計
一括表示版「社会の統計と計量計測の統計」
「計量計測データバンク」小論、評論、随筆、論文、エッセー、文芸ほか(目次版)
計量計測データバンク 目次 サイト(一括閲覧サイト) 
計量計測データバンク「計量計測辞書」 measure and measurement dictionary
「計量計測データバンク」







「計量計測データバンク」サイトマップ
measure and measurement data bank of saite map